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【2024/05/02 20:49 】

2011年5月14日(土)
大学時代の環境学の参考図書として買った『沈黙の春』(新潮文庫)を読んでいる。
当時はおぼろげながらにしかイメージできなかった「農薬禍」の問題なのだが、いまになってみると非常によくわかる。
この本で取り上げているのは主に1960年前後のアメリカ。
そして、1970年以降、日本にも同じような問題が起きている。
虫を退治する目的の殺虫剤が
「すべての野生動物や家畜の生命をうばう」
「生態系のバランスが崩れ、かえって被害が拡大してしまう」
「殺虫剤が人間の体内に蓄積されて害をおよぼす」
…。
「便利で安心な生活」のために、という目的で、かえって自分たちの生命を脅かす結果になってしまった皮肉。
これは、現在の原発の問題とも重なるものがある。
どの産業にもそれに携わっている人々がおり、その人たち自身の生活も健康も守られる権利がある。
しかし、知らないうちに自分たちに利益や豊かな生活をもたらしてくれるはずの文明の利器が、恐ろしい凶器に替わってしまったら…。
そして、そうなってしまうと、もう今までの生活に戻るのは容易ではない。農薬の問題も相当だが、原子力の問題はそれ以上に深刻だ。
農薬は生命を死に絶えさせてしまうが、放射能汚染は遺伝子レベルで被害をうける可能性がある。
あの地震がなければ、ひょっとしたら直面しなかったのかもしれない。
でも、私たちの生活は、本当にもろい「砂上の楼閣」にすぎなかったのだと思い知らされた。
2ヶ月たった現在、多少の節電を意識する以外は「平常運転」になりつつあるが、忘れてはいけない。
私たちは考え続けなければいけない。
次の世代の迎える未来を「沈黙の未来」にしないために…。
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【2011/05/16 23:16 】

2007年7月19日(木)
山本周五郎氏のエッセイを読んだ。
その中に、収入の安定しない家計を支えた奥さんへのひそかな感謝の一文が載っている。
いわく「嫁入り道具の箪笥の中が空」になっていた、と。
男のメンツとして、本人に直接お礼を言うことはないが、心の中で大変感謝している…、と。
「人情作家山本周五郎」を支えた奥さんの「夫の仕事を支える無言の思いやり」に、感動。
最近、ダンナが疲れていても、なかなか「余裕を持って支える」行動をしていない。
…見習わなくちゃ…だよなあ。


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【2007/07/25 12:30 】
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